「基礎から始めても夢は叶う」―池袋理数セミナーでの学びと、医師としての歩み | 医学部受験予備校・塾の池袋理数セミナー

「基礎から始めても夢は叶う」―池袋理数セミナーでの学びと、医師としての歩み

――池袋理数セミナー卒業生・大和彩乃先生
(北里大学卒業・後楽園内視鏡クリニック院長)
大和彩乃先生

理数セミナーに入会を決めた理由

高校1年生の頃、私は勉強への意欲をなかなか持てず、成績も伸び悩んでいました。特に数学は因数分解ですら十分に理解できていない状態。将来の進路も漠然としており、医学部を目指すなど到底考えられませんでした。そんな私の背中を押したのは母でした。「一度、体験授業を受けてみなさい」とタウンページでたまたま見つけて連絡したのが、池袋理数セミナーでした。

体験授業で因数分解をやっていた私に、数学の先生が「この子は受かります」と断言してくださったのです。因数分解もあやしい私に、そんな力強い言葉をかけてくださったことで、両親も私もここだったら!ということで入会を決めました。

大和彩乃先生

学年を超えて共に学ぶ仲間

理数セミナーの大きな特徴は、学年を超えて一緒に学べる環境です。私が高校1年生のとき、隣の席にはすでに受験生が座っていました。自分はまだ基礎的な勉強をしているのに、隣では本格的な受験勉強が進んでいる。その姿を見るだけで、「2年後には自分もこういう勉強をしなければいけないんだ」と自然に意識することができました。この環境は、一般的なマンツーマン指導では決して得られない貴重な経験だったと思います。

理数セミナーにはマンツーマンのように個々の進度や課題に寄り添って指導していただける面がありますが、同時に集団指導の良さも兼ね備えています。受験勉強は長丁場であり、一人きりでは心が折れてしまいそうになることもあります。そんなとき、同じ空間で努力している仲間の存在は大きな支えになりました。まさに「戦友」と呼べる存在がいることで、自分も頑張ろうと思えたのです。

また、自分が受験生になったときには、「後輩に背中を見せる立場なんだ」と自然と意識するようになり、責任感を持って勉強に取り組むことができました。先輩から学び、後輩に示す――その循環があるからこそ、理数セミナーでの学びは単なる受験対策にとどまらず、人としての成長にもつながったと感じています。

合格までの受験戦略

池袋理数セミナーの指導は、ただ成績を伸ばすための詰め込みではありませんでした。一人ひとりの弱点を正確に把握し、「どう戦えば合格できるのか」という戦略を立ててくれました。

私は数学が苦手で、英語を得点源とする必要がありました。担当の先生方はその弱点を理解し、「数学は難問にこだわらず、取れる大問を確実に仕留めよう」と具体的な指導を行ってくれました。受験直前も難しい参考書に飛びつくのではなく、あえて教科書を繰り返し解くことを徹底しました。「周りの受験生が難しい問題集に取り組んでいる中、私は直前まで教科書を繰り返し解いていました。自分だけ教科書で大丈夫なのかと不安になることもありましたが、先生方が『彩乃はそれでいい』と背中を押してくれたおかげで、安心して基礎を固めることができました。定着するまで繰り返し勉強するので、単語帳や化学の新研究等は受験が終わるころにはボロボロになっていました。

英語と化学をしっかり武器にし、数学は基礎で取りこぼさない。そうした戦略が功を奏し、医学部合格へとつながりました。基礎をやり続けることに迷いを感じる生徒さんは多いと思います。でも、無理に難しいことに手を広げるよりも、自分の得点パターンを確立する方が合格への近道になると思います。

先生方との思い出

大和彩乃先生

理数セミナーでの時間を思い返すと、先生方の存在が本当に大きかったと思います。授業での解説はもちろんのこと、進路や勉強方法に迷ったとき、常に寄り添ってくださったのが先生方でした。

例えば、数学の学習で行き詰まったとき、藤田先生が「ここまでできれば十分。君は英語で勝てばいい」と言ってくれたことがあります。その一言で肩の力が抜け、自分の得点スタイルを受け入れられるようになりました。また、化学で壁にぶつかった際には、夜遅くまで質問に付き合ってくれたこともありました。

何よりも印象的なのは、先生方が常に「できる」と信じてくれたことです。自分では不安に押しつぶされそうなときも、先生の確信に満ちた言葉が心の支えになりました。理数セミナーは単なる学習の場ではなく、「人を信じ、人を伸ばす」場所だったと実感しています。

理数の先生たちがいなかったら医学部に行くことはなかった。

理数セミナーの先生方は、私にとって一生頭が上がらない存在です。もし出会っていなければ、医学部に進学することは叶わなかったと思います。それほど感謝の気持ちでいっぱいです。

特に心に残っているのは、学力面の指導だけでなく「人間的な成長がなければ合格はない」という言葉を常にいただいていたことです。高校生の頃の私は、勉強へのやる気は十分にあったものの、空回りすることが多く、時には先生方のアドバイスを素直に受け入れられないこともありました。そのような私に対して、「もっと素直に聞き入れることが大切だ」と繰り返し伝えてくださったのです。

当時は厳しく感じることもありましたが、大学生や社会人になり、そして医師として働く今になって、その言葉の重みを実感しています。親や学校の先生であっても、真正面から「人間的に成長しなさい」と言ってくださることはなかなかありません。理数セミナーの先生方は、私の人としての成長を心から願い、本気で指導してくださいました。

あのときに「素直に学ぶ姿勢」を身につけることの大切さを教えていただかなければ、医学部合格はもちろん、医師としての今の自分もなかったと思います。学力を伸ばす以上に、人間的な成長を促してくださった先生方との出会いは、私にとってかけがえのない宝物です。

大和彩乃先生

仲間たちとの思い出

理数セミナーのもう一つの魅力は、仲間の存在です。学年や学校の枠を超えて、医学部を目指す生徒たちが同じ教室で切磋琢磨していました。高3生や浪人生と同じ空間で勉強できたことは、緊張感と刺激を与えてくれました。

特に印象深いのは合宿です。朝から晩まで軍隊(笑)のように勉強し、疲労で眠気に襲われても「ここでやらなければ」という気持ちで机に向かいました。大変なときもありましたが、隣に仲間がいることで最後まで走り抜けることができました。「同じ苦労をした仲間」という絆は、合格後も途切れることなく続いています。

結婚式に塾の同期だけでなく、先生方も出席

理数セミナーで出会った仲間とは、今でも特別なつながりがあります。大学に進学してからも連絡を取り合ったり、医師になってからも情報交換をする仲です。

中には、私の結婚式に出席してくれた友人もいました。「同じ塾で机を並べた仲間が、人生の節目まで支えてくれる 」これほど心強いことはありません。理数セミナーは単なる受験指導の場ではなく、一生の仲間を得られる場所だったのだと強く感じています。
理数セミナーの先生方にもご出席いただけて大変嬉しかったです。塾の先生が結婚式に来るのもなかなか珍しいことだと思います。

大和彩乃先生

医師としてのキャリア形成

私が医師を志した最初のきっかけは、父の存在でした。父が医師であったこともあり、その背中を自然と追いかけるように医学部を目指しました。ただ、高校生の頃は正直なところ「将来どのように医師として貢献したいか」といった明確なビジョンは持っていませんでした。

大学に入学してからも、最初のうちは勉強に追われる日々で、具体的にどの診療科に進むのかは考えられずにいました。そんな中、4年生のときに受けた消化器内科の講義で「内視鏡」という技術に出会いました。お腹を切らずに癌の治療ができるという話を聞き、その医療技術の素晴らしさに強く心を動かされました。さらに学びを進めるうちに、大腸がんが女性に多いこと、そして検査への抵抗感から発見が遅れやすい現状を知りました。そこで「自分が内視鏡医として診療にあたることで、少しでも女性の大腸がんを減らす力になりたい」と考えるようになり、消化器内科医を志す決意を固めました。

その後、研修医時代から6年間ほど勤めた都立駒込病院で多くの経験を積み、地域医療と総合病院との連携の大切さを学びました。父のクリニックを継ぐことも視野にありましたが、父自身がまだ元気で診療を続けていたこと、そして自分の中に「挑戦してみたいこと」が数多くあったことから、最終的に自分自身で開業する道を選びました。父にその思いを伝えた際も「いいんじゃないか」と背中を押してもらえたことは大きな励みになりました。

開業先を探し始めたのは2023年4月。当初は「子どもがまだ小さいので、3年ほどかけてゆっくり場所を探そう」と考えていました。ところが、物件探しを始めてわずか2週間後に、現在の後楽園の物件に出会います。立地も環境も理想的で、勤務していた駒込病院との連携も取りやすい場所でした。想定外の早さではありましたが、「これは運命だ」と感じ、即決しました。

今振り返ると、父の背中を追って医師を志し、大学で内視鏡に魅了され、そして地域の患者さんのために開業へと至った道のりは、すべて自然な流れだったように思います。これからも「女性の健康を守りたい」という初心を忘れず、一人でも多くの方に寄り添える医療を続けていきたいと考えています。

終わりに

基礎からのスタートでも、信じて努力すれば夢は実現できます。池袋理数セミナーは、私にとって「勉強を教えてくれる場」以上に、「人生の進み方を教えてくれた場所」でした。医師の仕事は大きな責任を伴いますが、その分とてもやりがいのある仕事です。勉強は大変な時もあるかと思いますが、先生や周りの仲間たちを信じて夢を叶えるために頑張ってください。応援しています。