2016年8月、9月に一日医師体験と医療面接講座が実施されました。
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一日医師体験・医療面接講座 開催
今年の8月、9月に行われた「一日医師体験」「医療面接講座」をご紹介させていただきます。
このイベントは生徒たちに将来目指す「理想の医師像」を明確化することを目的としています。
例年、別々に実施していた「一日医師体験」と「医療面接講座」を今年は効果を考え、1セットのイベントとして、池袋理数セミナーの卒業生の協力を得て実施しました。
そして今回は、過去最高の参加生徒人数48名となりました。
■一日医師体験「見学・体験」・・・
複数の医療機関にご協力いただき、実際の医療現場の見学を行います。今回はドクターとして活躍している卒業生が勤務する病院でも医師体験を受け入れて頂き、実際に働く現場を見学・体験することができました。施設見学やスタッフの方々とのコミュニケーションだけでなく、実際の外来見学等を通して、医師の目線で医療現場を学びます。
■医療面接講座「実践」・・・
池袋理数セミナーの卒業生の会が行っている講座で、講師は現在医学生の卒業生です。医療面接(問診)について、座学はもちろん、実際に生徒が白衣を着て患者と医師役に分かれて問診を実践します。学んだことをわかったつもりで終わらせず、医療面接の難しさを実感させます。
2つのイベントを通して、生徒たちは多くの貴重な気づきを得たようです。
生徒から多く出た気づきとしては、「限られた時間の中で患者様の信頼を得られるようなコミュニケーションを取ることの難しさ」です。
また実際の医師と患者様との信頼関係を目の当たりにし、「医師」という職業に対するあこがれも強まり、モチベーションが上がった生徒も多くいました。
【写真:医療面接講座の様子】
その様子は改めてご紹介したいと思いますが、まずは生徒の感想をご紹介いたします。
■一日医師体験の生徒感想
・患者さんの病気を完治させることが必ずしも治療というわけではなく、患者さんが病気と向かい合っていく上で最も負担の少ない形を見つけていくという治療が印象的でした。(高卒女子)
・今まで全く知らなかった在宅医療の現場を体験して、病院とはまた違う医療者以外の人とも密接に協力し合う親しいチーム医療の形を知ることができ、見聞が広がりました。(高卒女子)
・最近学んだチーム医療を実践していて、近くで見られて良かった。多忙な生活の中でも充実している様子が見て取れた。(高3男子)
・医師、看護師、薬剤師が連携して一人の患者を治療しているという事が分かった。また、患者が望んでいることをできる限り実現したり、患者を介護する家族の負担を考えることも医師の役割であるという事に気付けた。(高3男子)
・医師は学力の他に、患者とのコミュニケーションを通して深い絆を強めることができる人間的な豊かさがあることが分かった。そのためには、患者の病気そのものだけではなく、その人の家族や生活環境を気にかけることが重要である。(高3女子)
・医療とひとくくりに言っても訪問診療といった様々なスタイルがあるということを知り、より医療に対する関心が強くなりました。また、「患者-医師」という医療だけでなく、「地域-病院」という関係の中での医療の大切さなどを理解することができました。(高3男子)
・患者さんの日常に入り、優しく、でも聞きたいことはしっかりと聞いていて、良かったらしっかりと褒めていた。その他にも難聴の方がいたら耳元で大きな声で話してあげる姿もしばしば見られて、気遣いが素晴らしいと思った。(高1男子)
■医療面接講座の生徒感想
・患者から病状を聞き出すのに適切な質問をするのがどれだけ難しいことなのかよく分かった。会話にそって患者の訴えを聞き出すことはとても難しいことだが日常生活の会話でも、流れを意識することはできるので、そうやって少しずつ他人との会話に慣れていきたい。(高卒女子)
・反省すべきところは、相手のノンバーバルコミュニケーションを読み取って、気遣うことができていなかったことです。自分の表情をなごやかにして、患者の気持ちを考えた面接にすることが一番大切だと感じました。昨年よりはスムーズに出来ていたと思うので、よかったです。(高卒男子)
・医者が当たり前にやっていることが実はすごく難しいことが分かった。医者のすごさを改めて知った。今日学んだことをスムーズにこなせる医者になりたいと思った。(高3男子)
・患者さんとのコミュニケーションの流れから症状を聞き取るのがとても難しかった。相槌や反復をすることで時間が生まれるテクニックは大事だなと感じた。実際の医療現場ではもっと混雑している中で行うことだと思うので、ちゃんと一人ひとり親身に対応することを心がけていきたい。(高3女子)
・一日医師体験と合わせて、医者の仕事や医者の偉大さを知ることができてすごく良い経験になった。患者に頼ってもらうために、患者の立場に立って、初対面の人が安心して症状を話してくれるようにするのは凄く難しいなと思った。今日から他人の気持ちを考えて、ノンバーバルに気を付けて生活を送ろうと思います。勉強が忙しい中、この企画を組んで下さりありがとうございました。(高3男子)
・今日の医療面接講座によって、自分は患者さんと医師がお互いに信頼し合えるような場を作れる医師になりたいと思いました。医師の仕事に対する不安感が軽くなったわけではありませんが、医師を目指す上でも、社会で生きていく上でも相手の立場になって物事を考えるのは本当に大切なことだと思うので、これからも頑張っていきます。(高2男子)
流れに沿った(いつ、どこで、何を、どのように)診察や患者さんの立場に立って物事を考えることが重要だと思いました。
沈黙が続き過ぎたりしないように相槌を打ったり、目を見て話すなどは普段の生活でも実践できることなので、心がけていきたいです。(高1女子)
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